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なぜ、経営者だけが退場させられるのか――市場が「突出した存在」を処理する構造と、判断の法務

永守重信氏の電撃的退任 不適切会計の疑いに揺れるニデック(旧・日本電産)
新浪剛史会長兼最高経営責任者(CEO)。違法薬物を含むサプリメントを購入した疑惑を受けで辞任

会社は残る。
制度も残る。
それでも、経営者だけが席を立たされる瞬間がある。

なぜ、経営者だけが退場させられるのか

不祥事、業績悪化、統治改革、世代交代。
理由はさまざまに語られますが、結果は驚くほど似通っています。

会社という器は存続し、制度も修復され、株式市場も何事もなかったかのように回り続ける。 その一方で、表舞台から姿を消すのは、ほぼ例外なく「経営者個人」です。

この現象を、誰かが罠を仕掛けた、誰かが嵌めた、と断じるのは危険です。 事実認定としても、法的議論としても、誠実ではありません。

しかし同時に、こうした出来事を単なる「個人の失敗」や「資質の問題」と片付けることも、また不十分です。

市場は意思を持たない。だが、構造は結果を選別する

市場に人格はありません。 神の見えざる手も、現代においては比喩にすぎません。

それでも市場は、突出した存在に対して、ある種の「ふるまい」を示します。

それは、
失敗や綻びが生じた瞬間に、その影響を最大化して処理する
という構造です。

これは誰かが設計したわけでも、誰かが指示したわけでもありません。 むしろ、進化論的に形成された結果だと考える方が自然でしょう。

情報が高速で伝播し、責任の所在が単純化され、説明可能性が強く求められる環境では、 「一人の顔を持つ存在」が、最も処理しやすい対象になるのです。

なぜ「経営者」なのか

経営者は、意思決定の象徴です。 合理性や戦略以前に、「この人が決めた」という物語を引き受ける立場にあります。

平時においては、それがカリスマ性として評価されます。 しかし有事においては、同じ構造が、責任の集中として機能します。

制度は抽象的すぎ、組織は広すぎ、個々の従業員は分散しすぎている。 結果として、説明責任と感情のはけ口は、経営者個人に集約されます。

これは善悪の問題ではありません。 現代の統治・市場・情報環境が生み出した、極めて合理的な帰結です。

それでも、備えることはできる

重要なのは、こうした構造を「運」や「人格」の問題として処理しないことです。

経営者個人の立場、権限、責任、退路。 それらを制度・契約・統治構造の中で、どこまで織り込めているか。

多くの場合、法的な問題は「事件が起きてから」相談されます。 しかし、経営者が退場を求められる局面では、 すでに選択肢は大きく制限されています。

静かな時期にこそ、 「自分はどの立場に立たされるのか」 「何が自分を守り、何が自分を切り離すのか」 を確認しておく必要があります。

前田尚一法律事務所について

当事務所は、規模の拡大や万能性を目指していません。

オーナー経営者、創業者、意思決定の最終責任を負う立場の方が、 制度や組織の中でどのように位置づけられているのか。

その構造を冷静に読み解き、 「法的に何が可能で、何が幻想なのか」を整理することを主な役割としています。

この文章を読んで、 「これは自分の話かもしれない」と感じた方だけ、 次の段階に進んでください。

制度の説明ではなく、

個別の立場に即した法的選択肢の整理が必要な場合は、

前田尚一法律事務所の考え方も「弁護士前田尚一公式HP」でご参照ください。

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