創業家と企業統治のジレンマ・大企業と創業家の関係性
「創業者の思いを後世に繋げたい」「自分たちの力で会社を大きくしたい」。そんな強い想いを持って起業された方も多いのではないでしょうか。しかし、成長するにつれて、大企業からの資本参加や、アクティビストと呼ばれる投資家からの圧力に悩まされるケースも少なくありません。
例えば、ツルハホールディングスの事例では、「創業家の支配」を問題視するアクティビスト（物言う株主）と、これを守ろうとする経営陣の対立が繰り広げられてきました。2023年8月の株主総会では、香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」が社外取締役選任を提案しましたが、同社はこれに反対し、自らの議案を株主に提案しました。このような対立は、創業家がそのガバナンスの意義をいかに効果的に説明し、株主や市場からの支持を得るかが重要であることを示しています。
こういった局面における対抗策として、支援先との業務・資本提携を強化するとか、非上場化に向かうといった方向となれば、支援先の系列化・支配下に進むという事態を想定し、創業家の立場における懸念事項となるでしょう。
大企業に支配されるリスク
大企業の資本が入ると、経営への関与が強まり、創業者の意向が反映されにくくなることがあります。また、アクティビストは、短期間での利益を追求するため、中長期的な視点での経営を阻害する可能性も。これらの状況は、創業者が築き上げてきた企業文化や価値観を損なう恐れがあります。
トヨタ創業家は社長を輩出し、任天堂創業家は資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス（YFO）」を通じてアクティビストとして活動しています。これらの成功事例をそのまま真似るのは難しいものの、彼らの戦略や手法を詳しく分析することで、有益な戦略や戦術を学ぶことができます。
弁護士が果たす役割
このような状況に直面した時、成功事例を深く掘り下げ、その個別具体的な事情・手段を、法律的観点から活用することができる弁護士は、創業者の皆様の強い味方になります。
- 企業法務の専門知識: 複雑な企業法務の知識を駆使し、法的リスクを最小限に抑えます。
- 交渉力: 大企業やアクティビストとの交渉において、創業者の皆様の権利を守り、有利な条件を引き出すための交渉を行います。
- 戦略立案: 中長期的な視点で、企業の成長戦略を立案し、実行を支援します。
当事務所が選ばれる理由
- 豊富な経験: 多様な業種の企業の法律問題を解決してきた実績があります。
- 中小企業に特化: 中小企業ならではの悩みや課題を深く理解し、最適な解決策を提案します。
- 人間関係を重視: 依頼者との信頼関係を築き、共に問題解決に取り組みます。
具体的なサポート内容
- 契約書の作成・チェック: 不平等な契約から企業を守る。
- 株主総会対策: アクティビストからの攻撃に備え、株主総会を円滑に進める。
- M&Aに関するアドバイス: 企業の売却や買収に関する法的アドバイスを提供。
- 経営に関する法的相談: 経営上のあらゆる問題に対して、迅速かつ的確なアドバイスを行います。
まとめ
創業者の皆様が築き上げてきた企業を守り、発展させるためには、専門家のサポートが不可欠です。当事務所は、創業者の皆様の想いを大切に、共に未来を切り開いていきます。
まずはお気軽にご相談ください。
代表弁護士 前田 尚一（まえだ しょういち）
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時３０社を超える企業を担当しながら、３０年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
この経験と実績に裏付けられた強みを活かし、依頼先企業の実態や実情に加え、企業独自の志向、そして経営者のキャラクターやパーソナリティーも踏まえた紛争の予防と解決に取り組んでいます。
